今正に
あるプロジェクトでの話である。このプロジェクトは工程を分割した契約にはなっていたが、トータルの予算もほぼ決まっており実質金額先行の一括契約であった(何度も指摘している通りこの様な契約はよろしくないのだが、実態として一番多い)。 スタートして数カ月が経っても進捗は思わしくなく、メンバーは見るからに疲れ果てていた。話を聞いてみると、とにかくユーザーが全く仕様を決めてくれないと言う。判断を委ねるたびに、毎回A案、B案、C案の3パターンを出してほしいと言われる。その度に、夜を徹して検討した案を提示するが、それでもまだ決めてくれない。その繰り返しだった。 筆者の経験上これは最悪のパターンだ。複数案の提示を求めるユーザーに限って早く決めてくれたためしがない。ユーザーのオフィスに出向き責任者と話をしたところ、「もう金額は決まっているのだから、部下には気の済むまで検討しろと言ってある」という。 「そんなことをしていたら、とても間に合わない。今後は我々の考える最善案だけを提案させていただく」と強引に談判をして不承不承納得してもらった。ここまで酷くなくとも類似のケースは非常に多く、長時間労働かつストレスのたまる大きな要因になる。
これジャン。